超高齢社会と遺品整理の関係。頼れる業者見極めのヒントと生前整理のススメ

「日本は高齢化社会だ」・・・という言葉を耳にしたことがある方は多いことでしょう。
ところで、この「高齢」そして「社会」との組み合わせによる表現は単に状況を漠然と伝えるものではなく、その内容(規模)の度合いによって表現が定義付けられております。それに従い、現状を正しく言うならば

「日本は “超高齢社会” だ」・・・となります。

メディアでも度々取り上げられるトピックの対象「高齢者」。
身近なご近所さんとの立ち話的なところから、政治・財政に関わる大きな話題、そして解決・改善が急がれる様々な社会問題に至るまで「超高齢社会」は大きな影響を私たちに及ぼしています。そしてこのような状況は

「遺品整理」に対しても同様に影響を及ぼしていると言えます。

手をつなぐ老人(高齢者)の子供のモノクロ写真_パトロール隊レビュー

高齢化の理由「世界一の高齢社会=日本」

日本は現在、世界一の高齢社会を迎えているといわれています。根拠として「高齢化率」の数値の高さが挙げられます。
高齢化率とは、全人口のうち「65才以上の人口」が占める割合のことです(単位は「%」)。
日本は、2007年にはついに高齢化率が21%を超え、日本は「超高齢社会」を迎えました。
そして平成28年(2016年)に高齢化率が27.3%となり。これは世界のどの国よりも高い数値です。

しかも今後の人口減少も鑑みると、「高齢化率」はますます加速・上昇していくことが予想されるのです。
2065年には全人口の約25%が75歳以上の後期高齢者になり高齢化率も38%を超えるとの推計も算出されています。

世界的に見ても高齢化率の上昇は著しく、今後もハイスピードで進んでいく見込みです。

世界の高齢化率比較用折れ線グラフ「日本は赤の線(26.7%)」_パトロール隊レビュー

世界の高齢化率比較用折れ線グラフ「日本は赤の線(26.7%)

高齢化率の算出方法・3段階の高齢化の定義

高齢化率(%)は
(65歳以上の人口)÷(「総人口」-「年齢不詳人口」)×100
で算出できます。そして、このパーセンテージの大きさによって、以下のような3段階の区分となります。

  • 65歳以上の人口が7%を超える:高齢化社会
  • 65歳以上の人口が14%を超える:高齢社会
  • 65歳以上の人口が21%を超える:超高齢社会

現在の日本は「超高齢社会」。内閣府発表の2017年現在の高齢化率は
3,515万(65歳以上の人口)÷ 1億2,671万(「総人口」-「年齢不詳人口」)×100
・・・27.7%となります。

世界一の高齢社会=日本。その背景

日本人が世界一の高齢社会になった背景には、国の社会保障制度が充実していることが挙げられます。これにより平均寿命が延びたことが世界一の高齢社会につながった理由として考えられます。以下がその「3つの充実」です。

充実1「医療制度」

日本には「国民皆保険制度」があり、高齢者へ対しての医療制度は比較的整備されており、医療機関を受診しやすい環境にあります。

充実2「生活保障制度」

日本には年金制度をはじめとした各種生活保障制度があります。これにより高齢者の貧富の差が少ないという特徴も見られます。
皆が等しく健やかに長生きすることができる環境下にあります。

充実3「学校教育の充実」

日本では諸外国と比べると、学校教育が充実しています。教育を通じて「健康」の大切さと維持や改善する為の様々知識を得られる環境下にあることも大きな要因と捉えられています。

1人暮らしの高齢者が多くなった背景

ひと昔前は当たり前だった3世代家族は減り、ライフスタイルの近代化や仕事の変化によって夫婦や親子だけで構成される家族がほとんどになりました。
家族制度を含めた「社会構造の変化」が要因の一つです。

また、高齢者の価値観にも変化が起こり、「子供たちに頼らず自立した老後を」と希望する高齢者も増えている状況もあります。今後も一人暮らしの高齢者(単身高齢者)はますます増えていくと予想されています。

孤独死の問題も・・・

充実した制度等の下、長生きする方が多くなっている状況、そして構造の変化や価値感等で増えている高齢者の一人暮らし。これらの一方で大きな社会問題化されている事、それが「孤独死」です。独り暮らしの高齢者にとって最大の問題とも言えます。
生活は・・・

  • 核家族化により高齢者夫婦だけ
  • 近所との付き合いが少ない

・・・という状況を余儀なくされることが原因としてあげられます。

また、男女で比べると、特に男性が孤独死するのことが多いとのこと。
妻に先立たれた等の理由で男性一人となることで、それまでは妻によって行われていた食事の支度や掃除片付け等の身の回りのことが疎かになり、栄養面、衛生面等、生活の質が落ちてしまことが原因とのことです。

失敗しない遺品整理業者の選び方 ヒント

遺品整理には、様々な事業カテゴリの業者が参入しています。遺品整理専門業者、便利屋やリサイクルショップ、引っ越し業者。そして最近では個人で整理業を営む業者も増えてきました。しかし企業の形態だけでは「良い」「悪い」を一括りにすることはもちろんできません。

見方を変えると、様々な事業形態が集まっているとしてもどの業者も「接客」を主としているサービスであることは共通しています。すると、ネット社会であるこの時代、そこには「口コミ」が必ずといっていいほど存在します。まずは対象業者の「遺品整理業」以外の事業も含め、口コミをチェックしてみるのも良いと思われます。
また、もちろん「専門の知識」や「資格の有無」も重要な判断材料です。
大切な仏具や仏壇とゴミを選別できないようではお話になりません。

以下、いくつかの角度から「遺品整理業者選び」を失敗しない為のヒントを解説して行きます。

遺品整理のかえで

「遺品整理」と「高齢化」との関係

これまで、現代の社会的背景の下、独り暮らしの高齢者が増加している解説をしてきました。
これを踏まえ、もし親族の遺品整理をしなければいけない事態になったとしても、人手や時間が限られた状況下で、現代のライフスタイルにおいては時間的にも人手の面でも、ご親族ご遺族の力だけでは支えきれないという現状が浮かび上がります。

そしてこのような状況と同時に増加の一途をたどっている業界、それが「遺品整理」です。
遺品という人生を全うされた故人の大切な財産。取り扱う側は奉仕の気持ちと誇りを、依頼するご家族側は感謝を、厳かな中も互いに敬意の念を払う。もはや儀式と言っても過言ではない。それが「遺品整理」です。
しかし、急激に増加する「遺品整理」の需要と業者の数。そこに問題が全くないわけではありません。

遺品整理認定協会について

遺品整理士認定協会は、遺品整理業の社会的役割と事業者数の増大に伴う、モラルの低下を是正することを理念とし、業界の健全育成をはかるため、遺品整理士養成講座を運営するとともに、認定試験を実施することを目的として設立されています。

遺品整理業者が増加し続けているにも関わらず、法整備はほとんど整っていないという現状は決して無視することはできません。
特定の作業を行うにあたってはいくつかの資格・許可が必要となるのですが、遺品整理業自体は無資格・無免許でも開業できてしまいます。現に必要な免許を持たずに営業をしている業者もいる、という事実を冷静に考えてみると、大変恐ろしいことです。

しかし法律そして協会の権限やその役割の範囲等が確立され、故人の親族側に立つ私達が安心して遺品整理業者を選定できるようになるまでには、まだ時間がかかりそうな様相。

そんな中、結局頼れるのは私達自身の目です。しっかりと業者を見極めなければなりません。

遺品整理・トラブル事例

遺品整理業は、超高齢社会の中、向こう20年間は確実に収益を上げ続けることのできる仕事と言われています。
その為、不要品を不法投棄したり、不当に高額な料金を請求するような、利益のみを追求する業者が多く存在することも確かです。
今までに実際に発生したトラブルをいくつかご紹介します。

  • 遺品整理を請け負った業者が、故人の口座からお金を引き出そうとして逮捕される
  • 適当に選んで遺品整理を依頼した遺品業者が、廃棄物をきちんと処理せずに、山に不法投棄
  • どんどん追加料金が発生して、見積もりよりかなりの高額になった
  • 遺品を安く買いたたかれた。もしくは、そう感じて不安になった
  • 見積もりを出してもらったが、高くて断ったらキャンセル料を請求された

・・・等。中には遺品整理士認定協会が設立以前の事例もありますが、認定・資格を所持している・いない以前の問題も含まれていますね。また、「廃棄物」の不正な処理の場合は、業者ではなく依頼者である私達がその責任を負わねばならない事態にもなりかねません。

皆さんは、どう感じますか?

その遺品整理業者は「遺品整理士」資格を所持していますか?

遺品整理業者が次の資格や許可を所持しているのか確認してみましょう。

資格・許可証 内容
遺品整理士 遺品整理に対する知識や適切な整理方法を習得した者に与えられる
一般廃棄物収集運搬許可証 一般家庭から出たゴミの収集・運搬・処分にあたり必須(※許可を所持している業者への委託でも可)
古物商許可証 買取品など中古品の売買にあたり必須

遺品整理業者は営業する上でいくつかの資格や許可が必要です。無資格の業者に依頼すると、高額な料金を請求されたり、きちんと作業してくれないなどの取り返しのつかない事態に陥るケースもあるのです。

業者によっては、例えば「廃棄物の運搬については一般廃棄物収集運搬許可証を有する弊社の関連企業に委託している」等、と連携を図っているケースもあるかもしれません。その場合はしっかりと該当の社名をチェックすることも大切です。
しかしどんなに企業連携を図ろうと、私達の窓口となる業者が「遺品整理士」の資格を所持しているべきであると考えます。

まとめ、そして「生前整理」のススメ

二つの古い革製の鞄の写真_パトロール隊レビュー

「超高齢社会」と「遺品整理業」について、主に解説して参りましたが、いかがだったでしょうか?
一見、両者の直接的な関係性はイメージしにくいようも見えますが、社会的な背景を踏まえると切っても切れない強固な関係性をうかがい知ることができると思われます。

そして、改善できるか否かはさておき、両者とも様々な問題を抱えている状態です。
ぜひ身近なところからでも、取り組めることをしっかりと精査し、実行することが重要です。それはきちんとした「遺品整理業者」を選ぶためのリサーチ然り、何よりも身内にお年寄りのいる場合は、その方の「独りの時間」をいかに減らしてあげられるか、ということから見直す必要があると思われます。

そうして血のつながった者同士改めて交流・スキンシップを図ることで、それまではタブー視されていた「死」についても語り合うこともできるのです。

生前整理を心がけよう

誰しも高齢にもなると、「立つ鳥 跡を濁さず」という想いを一度は抱くのではないでしょうか?しかしそれを独り具体的に考えることは、肉体的にも精神的にも中々難しいこととも言えます。
家族同士の対面の機会を増やし、ぜひ生前整理について話し合ってみて下さい。

日本では昔から、死について考えたり話し合ったりすることをタブー視する風潮があります。しかし自身の死後、遺品の整理の為に残された子どもや孫に苦労をかけてしまうと思えば、「生前整理は縁起でもない事」とは言えるはずはないのです。

時間をかけてでも、自身の手で「生前整理」を行なって頂けば、と思います。
保管しておくものと捨ててしまうものとが、より綿密に仕分けと処理がなされることでしょう。
コレクションをお持ちの方はは、その「目録」を作っておくこともお勧めです。
ご自身の死後にコレクションをどうするかについて、遺言として残すのはいかがでしょうか?
まさに終活と言えるでしょう。そしてそれにより遺品整理もスムーズに行くはずなのです。
残されてしまう大切なご家族の為にも。

遺品整理のかえで
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